OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 14-150mm F4.0-5.6Ⅱ を1年間使ってみた感想

写真・カメラ
OLYMPUS M.14-150mm F4.0-5.6Ⅱ

一眼カメラのレンズについて、私の最初の一本は M.ZUIKO DIGITAL ED 14-150mm F4.0-5.6Ⅱです。オリンパスOM-D E-M5 シリーズのキットレンズとして付いてくるので、同じ境遇の人も多いのではないでしょうか。

これから私がこのレンズを1年間使い続けて募った思いを書き綴るのですが、長いので先に結論から言いますね。最初の一本にはオススメできないレンズだと思います。

とは言えキットレンズなのだから、OM-D E-M5 で一眼カメラデビューする多くの人がこのレンズを最初に手にされてしまうのでしょうね。そしてそれによって絶望してオリンパスを(あるいは一眼カメラそのものを)見限るか、それとも二本目のレンズに望みを託すのか、ふるいにかけられるのでしょう。この私のように。それでいいのかオリンパス!!!!!

と、私レベルでもこれほど思い切って書けちゃうくらいに写りがパっとしないレンズなんですよね… 「気の向くままにふとシャッターを押したらそれが最高の写真だった」みたいな都合の良いことを一眼カメラに期待していた私にとって、これはかなりのショックでした。「何も考え無しに撮るといたって凡庸な写真しか生まれない」「自分がいかに凡夫かをつきつけられる」そんな苦々しい思いを何回味わったことか… 

1年間向き合ってきた成果?の写真と共に、もちろん良い所もありますので諸々紹介できたらと思います。なお、写真はトリミング以外の後処理はしておりません。

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高倍率ズーム「OLYMPUS M.14-150mm F4.0-5.6Ⅱ」

  • 焦点距離 14-150mm(35mm判換算 28-300mm相当)
  • 最大口径比/最小口径比 F4.0(14mm)-F5.6(150mm)/F22
  • 最短撮影距離 0.5m
  • 絞り羽枚数 7枚(円形絞り)
  • フィルターサイズ Ø58mm 質量 285g

OLYMPUS HPより抜粋

最初の一本にオススメしない理由

ボンヤリとした写り、ユルい、解像感が無い

「気の向くままにふとシャッターを押したらそれが最高の写真だった」みたいな感動が無い一番の理由はこれだと思います。ぶっちゃけ何気なく撮るんだったら、性能の良いスマホカメラの方がよく写ります。

特に望遠側の絞り開放(~F5.6)だとピントも薄く、うまく撮れない煩わしさと仕上がりのユルさがより顕著になります。 望遠側をカバーできる便利なレンズのはずなのに、持て余してしまう。

P5040040

こういう時だとシャッタースピードも稼ぎたいから開放にならざるを得ないし……

色のりがイマイチ

色のりが本当に微妙なんですよね…

P5040053

特に空を一緒に写す時が難しいです。マイクロフォーサーズのダイナミックレンジの狭さもおそらく相まって、青空をいい色で写そうとするとシャドウ側の色彩がみるみる失われていくので思わず「もっと粘れオラァ!」と叫びそうになります。
→「階調オート」機能を使うと幾分改善しますが被写体によってはデティールの描写が破綻します。イチョウ並木には使うべきじゃなかった…

奥行きや立体感が乏しい

これもマイクロフォーサーズのデメリットかもしれませんがPROレンズや単焦点レンズの描写は素晴らしいので、やはり高倍率ズームレンズゆえの定めでしょうか。。

P4210002

キャノンのエントリー機+標準キットレンズをレンタルした時は、何気なくパシャパシャ撮った写真でもその写りの奥行き・立体感に「おおスゲー」と感動したものでした。おそらく空と雲やスキマから漏れる光、草木からの反射光などの捉え方に差があるのだと推測します(以下、そのキャノンで撮った写真です)

20190315_008

「なら素直にキャノン買っとけよ!」と責められそうですが、そこはOM-Dシリーズのデザインや小型・軽量に惹かれたのと、ネットで集めたオリンパスの作例に納得してたんだから仕方ありません(今思えばだいたいPROレンズでしたね…)

背景ボケが時々破綻する

未だにどういうボケを良いボケと言えばいいかよく説明できませんが、人の作例や自分が持ってる単焦点レンズとの比較を繰り返すうちに「これはダメだ」というのは何となく分かってきたような気がします。

P5110367

これはダメだ。。背景の選び方もよくないんでしょうが、すごく平面的でワサワサして抽象画みたいです。

F4.0-5.6はとにかく暗い

買う前から分かってんだろ今更何言ってんだという声も聞こえてきそうですが、初めて一眼カメラを買う人間からしたらマイクロフォーサーズでF4.0-5.6のレンズの暗さなんて分からないですよ…

それに当初は「暗いならISOを上げればいいじゃない」と軽く考えていましたが、ISOが800を超えると明らかに画質が悪くなって条件次第ではスマホ以下の写りになります。私のスマホのカメラがライカ製でやたら秀でているということもありますが・・・この事実を受け入れるのは大変辛いことでした。

ISO12800の世界(ひどい)

室内で子供を撮るとかほぼ無理と諦めてます。だいぶ気が早いですが、発表会とかどうしよう?

—– ✂—–

以上のことから、OM-D E-M5 シリーズのキットレンズではありますが最初の一本としてオススメしません。今やよく写るスマホの写真に慣れた初心者勢が一眼カメラの感動・実感を得にくいというのが問題です。OM-D E-M5 にこだわるならボディだけを購入して別の明るい単焦点レンズを最初の一本に選ぶのがよいと思います。

余談ですが私が OM-D E-M5 MarkⅡを購入した頃には M.12-40mm F2.8 のPROレンズキットがあって、もちろん値段はだいぶ上がりますが無理をしてでもそっちを買うべきでした・・・お試しでそのレンズを使ってみた時の写真を見返していて思うのですが、きっと「気の向くままにふとシャッターを押したらそれが最高の写真だった」という感動は色んな場面で得ることができていただろうなと思います。広角側が12mmからというのも今思えばかなり魅力的。ユーザー囲い込みのため OM-D E-M5 MarkⅢでもこのPROレンズキットの復活をオリンパス社に強く提言させて頂きます。

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それでも1年間向き合ってみた成果

それでも M.14-150mm F4.0-5.6Ⅱを最初の一本にしてしまうなら、このレンズは初心者の修行用と割り切りましょう(笑) このレンズと気長に向き合った先に自分が本当に求める一眼カメラの世界(沼)があるのだとポジティブに思える初心者は、最初の一本としてトライしてみるのもいいかもしれません。修行する人・できる人にはオススメできるかも。私も絶望した後でそういう思考に切り替えました(合い間に一本単焦点レンズを中古で買いましたがw)

ボンヤリとした写りも味になるかも?

P3240211(3_2)

この写真についてはこれ以上シャープな写りを求める必要も無いかなと思っています。自分が撮りたかったポイントは押さえてる。それに100mmという焦点距離はこの高倍率ズームレンズのおかげ。

ハイライト側の色彩や階調を優先して撮る

P3220201

ハイライト側の色のりをかなり意識しながら撮るクセがつきました。これもこのレンズのおかげです。朝日や夕日なら見せたい主題がはっきりしているから、シャドウ側は雰囲気さえ残れば別に薄暗くてもいいと割り切っています。

奥行きは遠近法でカバー

PA200453

ちょっと生意気ですかね。もちろんレンズが良いにこしたことはありません。しかしPROレンズが欲しくてもまだ買えない私の処世術的な話としてお含みおき頂ければ。

風景を撮るならISO感度は上限800まで

P5040143

この写真が私にとって最初のターニングポイントになりました。その後ISO感度についてかなりシビアに考えるようになり、あらゆるシーンで低感度(上限は800)で撮ろうと試行錯誤するようになりました。

—– ✂—–

なお、前述の「最初の一本にオススメしない理由」で上げた各項目への対応を意識して書いておりますが、ボケに関してはもうこのレンズに多くを求めません。わざわざ望遠側を使ってボカすなんてことはせずに、素直に単焦点レンズと足を使っています。

このレンズの良い点

望遠レンズの使用感を体験できる

ユルいだの薄いだの散々ケチをつけましたけれども、やはり高倍率ズームは便利です。いくら鳥が撮りたいからって初心者がいきなり望遠用のPROレンズを買うわけにはいきませんから、まずはこのレンズで望遠150mm(フルサイズ換算300mm)の使用感を体験できてよかったと思います。

P4210020

また望遠側は、人混みの中で花畑を撮影するのにも大変役立ちました。

PA200562

自分の好きな焦点距離を知れる

右も左も良く分からなかった私にとって高倍率ズームは沼へ飛び込む前の試金石となってくれるレンズでした。1年使ってみて分かったのは、私はどうやら中望遠の焦点距離が好きみたいです。集中して物を見る人の目の標準的な焦点距離は25mm(フルサイズ換算50mm)とするのが定説ですが、私の場合は35mm(フルサイズ換算70mm)くらいからがしっくりきます。きっと視野が狭いのでしょう、身に覚えがありまくります。

軽量かつ防塵防滴

高倍率ズームで軽量かつ防塵防滴。これらを考慮するなら描写性能については「バランスがとれてる」と納得すべき事柄なのかもしれません。自分は割と雨の日でも果敢に撮影に行ける人間だったので、OM-D E-M5 のボディとの組み合わせで悪天候をチャンスに変えてくれるという点は素晴らしいと思います。

P3290345

この日買い物ついでに傘をさしながらでも迷わずカメラを持ち歩いたのは、軽量かつ防塵防滴であるがゆえです。

それでもやっぱり・・・

最初の一本にこのレンズはオススメしません。何度も繰り返して恐縮ですが・・・

OM-D E-M5 のボディ側のコンセプトに引っ張られてこの M.14-150mm F4.0-5.6Ⅱしかキットレンズを選べないというのは本当にもったいないですね。オリンパスさん、絶対何か明るい単焦点を別にキットレンズとして用意した方がいいと思います。

オリンパスに初心者が使いやすい焦点距離(14~25mm)で防塵防滴の単焦点レンズがPROシリーズしか無いんですよね。コンパクトかつ防塵防滴が売りの OM-D E-M5 にコンパクトとは言えないPROレンズや防塵防滴じゃない単焦点レンズをキットするのが望ましくないというのも分かります。では新しく作ってみてはどうでしょう?

例えば生産終了した 17mm F2.8 のパンケーキレンズをⅡ型に一新して、明るい防塵防滴の単焦点としてキットレンズで選べるようにするのはいかがですか?これなら OM-D E-M5 のコンセプトは崩さず価格帯も大きく変えずに提供できるはず。そして私のような初心者が最初のレンズにそれを選べばスマホ以上の写りを手軽に実感できるようになって満足度上昇。反比例してオリンパス(あるいは一眼カメラ)を見限ろうとする人は減少!

それがダメなら 12-40mm F2.8 のPROレンズキットを復活させるか、やはりボディ単体で購入してレンズは防塵防滴パナライカ25mm を別途買うか(レンズ単体で比較すればなんと M.14-150mm F4.0-5.6Ⅱよりも安い!)

あるいは OM-D E-M5 と同じクラスのカメラで防塵防滴にこだわらないなら、LUMIX DC-GX7MK3 にパナライカ15mm単焦点レンズキットがいちばんコスパ良くて満足度高いと思います。

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参考にした記事

自分の M.14-150mm F4.0-5.6Ⅱレンズレビューにあたり、まずは数々の先人たちの記事を参考にさせて頂きました。

この記事見てある意味安心したんですよね、よく見慣れた凡庸な写りだったから(笑) 「自分が悪い」と内罰的な思いが少し払拭されて心が軽くなりました。

カメラボディが最新のものならよくなるのかな?という思いもあったのですが、この記事を見る限りは特にそんなこともなさそうですね。時々ハッとする写真がありますがしれっとレンズが 25mm F1.2 PRO になっているので注意しましょう(笑) 本文ではレンズ性能についてはあまり言及されてはいませんがどれもよく見慣れた写りです。信号機の写真なんて思わず「これだー!!」と興奮してしまいました(笑)

販売業者ばかりでなく、個人のブログも参考にしました。

ライチョウの写真が素晴らしいですね!被写体やシチュエーション次第で、レンズの性能差も払拭できる希望を与えてくれた記事です。しかしながら常用されているレンズ M.12-100mm F4.0 PRO とは描写の差が大きい事にもはっきり言及されており…

その後の関連記事(写真)を見ると明らかにPROレンズとの写りの差は大きく、サブレンズとしても若干持て余し気味であられることが伺えます。

さて、今回の山行に持って行ったカメラはいつものOM-D E-M1MarkII ×2台に、M.7-14mmPROと軽量化のためにM.14-150mmII。M.14-150mmIIは軽くてよく写るのですが、PROレンズと一緒に使うとどうしてもややねむく感じてしまうのと、色のりの違いがかなり出てしまいます(記事中でもすぐ分かると思います)。どうしたものか……?

ちなみに二本目のレンズは…

私は旧型を中古で安く手に入れました。最初の一本から2ヶ月目の出来事です(笑) こちらのレンズの感想についても、言語化できるようになったらまた書きたいと思います。

To be continued...

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